国立能楽堂コレクション

土曜日(昨日)午後からは
松坂屋美術館での国立能楽堂コレクション展に行きました。
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能面がすばらしかったという人が2人いたので
ちょっと気になっていましたが
以前、能面を打ちの会の発表会に行って
さんざん見たので、今回はあまりじっくり見る気にならず
それより、能や狂言の衣装が多数展示されているのを
しっかり見てきました。
どれも、大変古い物で、それにもかかわらず、
大変保存状態の良いのに驚きました。
ただ、肩の所はどれもほころびが目立つのは
折り目がある上に腕の所作で力が掛かるためかと思いましたが、
物によっては縫い目があるようなので、それが気になりました。

というのは裏はどうなっているのかしらと
大変興味深く見ている人がいるので
なぜ裏に興味があるのかと尋ねると、
この着物(厚板という一番立派な着物)の模様は
全部模様の上下が正しい方向を向いているが
反対側は逆になっているのか?と言われるのです。
そして、ああ、刺繍ならそれも難しくはないか、
と言われるけれど、見ている物は唐織りなのです。
これは唐織りという織り模様なんですよ・・・・
隣には刺繍(縫箔)の厚板もありました。
刺繍なら模様の向きはお好みにできますね。
そして、あぁ、上に縫い目があるから
そこで正しい方向の布を縫い合わせてあるからいいのか。
と言われる。しかし、本当に縫い目があるのか不明なのです。
確かに縫い目の見えるのはあるけれど、
それはいかにもほつれを繕ったような簡単なものに見えます。
普通の着物なら肩に縫い目はありませんからね。

確かに考え出すと知りたくなりますね。
大変に高価な物であれば、訪問着のように
織る時にできあがりを考えて正しい方向に織り上げるのか
とも、考えられるし、能衣装なら肩に縫い目があるかもしれない、
という気もします。
確かに、長絹(ちょうけん)という薄い一番上に着る物は
肩に縫い目があるように見えます。

さて、狂言の衣装は一転して麻の染め物のように見えます。
豪華というよりしゃれた柄行の物があり、
特に裃の上のような肩衣という物は
何ともはや大胆な絵が描いてあります。
次に興味を引いたのが、紋。
大きな紋で雪輪(物によっては雲?)に花無しタンポポのようなのと
あと2種類くらいあるのですが
どなたさんの紋なのでしょうか?

さて、終わり近く、大きな映像コーナーでは
ビデオ上映があり、能と狂言の解説ビデオが流れています。
結構ていの良い休憩室になっていて、お昼寝中の方も・・・
あら、やっぱり野村万作さんたちの紋もタンポポですね。

そして能は井筒。なるほど、能の衣装は
肩の折り目がしっかり付いたまま着ていますね。
そこに縫い目があるのかどうかは全くわかりませんでしたが
あの状態ではそこに破れ目が生じやすいことは
容易に想像されます。

さて、そんなこんなで
研究課題が見つかってちょっと嬉しいです。
さて、ビデオ上映室の壁には色々な写真がありますが、
なかでも衣装の付け方という一連の写真もあります。
そういえば、以前名古屋の能楽堂で
能衣装の付け方を見学させていただいたことを思い出しました。
写真ではさらりと解説がありますが、
あの実物の見学はなかなかインパクトがありました。
ちょっと不思議に見える能や狂言の姿勢が
実は姿を誇張させて見えるような詰め物や張り物で出来ている、
そんなことがとても面白かったことを思い出しました。

いやぁ、いろいろ見学すると後から辻褄が合ってきて面白いです。
今後の課題も見つかって、楽しいかも。
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by yamamotoyk | 2009-07-26 23:50 | 外出 | Comments(2)
Commented by ねこ at 2009-07-27 12:00 x
この展覧会、きのうまでだったんですねー。行けず、残念。
能面は、子どもの頃に読んだホラー漫画で少々トラウマがあり、
今でも見るのがコワイ……

うまこさんのように着物にお詳しいかただと、
いろいろな視点から展示を楽しめていいですね!
能衣装の付け方、ワタシもライブで見てみたいものです☆
Commented by yamamotoyk at 2009-07-27 19:07
はい、ねこさん、ありがとうございます。
能面はたとえトラウマが無くても
多少は怖いですよね。
だって、能ってたましいが主題だったりしますものね。

はい、何かしら自分の知っていることで
展示が他の人と違った観点からに楽しめたりするって
ちょっと嬉しかったりしますね。
いろんな展覧会を見ると幅広く楽しめますね。
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