拍手

さて、長唄三味線を始めてから、演奏会を見に行って気がついたことがあります。

それは、終わり方と拍手に、どうやらある奇妙な約束事があるようなのです。
もっとも演奏会と言っても、お稽古の発表会なので、
ひょっとすると、プロの演奏会では違うのかもしれませんが、
曲の一番最後の小節がきわめてゆっくり演奏されて
そうなると、幕が下りてきて(まだ終わってないのに!)
お客さんは拍手をするのです。
最後のじゃん!という音は幕が下りてしまって、ほとんど無視状態。
でも、曲の終わりがきわめて明確で、わかりやすいことこの上ない。

一方、洋楽のクラシック音楽では
ちゃんと終わる前に拍手をするのは良くないらしい。
さらに、音がなくなって、終わったかな、と思っても
実は終わってなくて拍手してはいけないことがあるらしい。
ときどき、名古屋の観客はここで拍手をされるから、
気分が中断されてよろしくない、
なんて、コメントを見ることがあるくらい。

・・・ってことは、名古屋の観客は、長唄的なの?
もっとも、長唄では演奏の途中で拍手をすることはないようですが、
これが歌舞伎となると、もうなんだか、大道芸に近いというか、
とにかく、観客に対するアピールがやたらと多い。
格好をつけて、かけ声や拍手を取ろうと一生懸命。
観客もその見せ場をいかに見つけてうまく喜びを表すか。
だってね、もともとが江戸時代の一大娯楽。
宴会やりながら見ている観客の注意を引こうと、あの手この手の集大成。

さらに今回は通し狂言でつまり、最初から最後までお芝居だったので、
三味線や唄が隠れていて、三味線の演奏ぶりが見えなくて
ちょっと残念と思っていたら
ある幕間に三味線と唄の人が一人ずつ出てきて、一曲弾いてくれました。
それがそれが、超絶技巧的なところがふんだんにでてくるもの。
満足満足♪ もう三味線に特別の興味がない人でも
もうおもいっきり拍手したくなる感じでした。

やはり、ニューヨーク公演など、
歌舞伎を知らない人にもアピールしようという努力は
決して無駄ではない、と思いました。

そういえばニューヨークはジャズの本場でもあるし、
ジャズも飲みながらしゃべる人の注意を引こうと一生懸命で
曲の途中でも、すばらしい演奏に対しては拍手しますモンね。
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by yamamotoyk | 2005-10-14 23:12 | 三味線 | Comments(3)
Commented by よちょーちゃん at 2005-10-15 22:11 x
拍手、歌舞伎の場合、役者が見得をきったところや、泣きをいれたところでは反対に役者が要求しているように思えますが、それが舞台と観客の一体感を増す、やまばなのでしう。23日期待しててや。
Commented by yamamotoyk at 2005-10-15 23:20
一体感!役者と観客がともに作る時空間ですね。
期待してま~す♪ 見る方も気合い入れて (/^^)/
Commented by ぼん吉 at 2005-10-16 03:27 x
この辺の感覚は、祭のお囃子や、フィギュアスケートなんかでも見られます。
(特にエキシビションのときなんか。)
ある意味、世界共通なのかもしれませんね。
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