吾妻八景・勝手に謎解きⅠ

今、長唄では吾妻八景を習っています。
この曲は唄の難曲として知られている曲なので、
唄の部分をこれでもかと言うほど繰り返してお稽古しています。
そんなことで、気づいたことがあります。
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長唄には、1)事件や物語をテーマに作られたものと
2)風景や情景をテーマに作られた物があります。
今まで習った曲では
1)時雨西行、五郎時致、小鍛治、寒山拾得、松の緑(但、言祝ぎもの)
2)元禄花見踊り、秋の色草、みやこ風流、神田祭、越後獅子
があって、吾妻八景は当然2)です。

2)なので、淡々と情景描写していけばいいようなのですが
なんだか、淡々としていないんですねぇ、これが・・・
もっとも長唄の曲はどの曲も中程に
叙情的だったり艶っぽかったりするところがあるので、
怪しむことはないのかも知れないんですが・・・
でも、なんだか怪しい!
感じた怪しさをちょっと自分勝手に分析してみようと思います。

吾妻八景 出だしの前弾き
ちゃんちゃっちゃ、ちゃんちゃん、んちゃんちゃ、ちゃ~ん
と、やたら調子よく始まります。
これは1829年当時の日本橋の賑わい、
行き交う商人の車のありさまを現したのだそうです。
最後はふと雰囲気が変わって、静かに
『げに、豊かなる、ひのもとの~』
と言うので、はぁ~、日本の繁栄を唄ってるのね、
と聞こえるのですが、
すぐ、『はしのたもとの、はつぅがす~み~』と来て
やっぱ、日本橋なのね。
でも車で賑わってたのに霞んでいるわけ?
『えどぉ~むぅ~(と粋な音)らぁさき・・・・のぉ~ぉ~ぉ~』
と延々と伸ばして
『あけぼのぉぞめや~ぁ~ぁ~』と
夜明けのほんわかした雰囲気をあらわしているとか。
で、『みなかみ(水上)白き雪の富士、雲の袖なる花のなみ』
とテンポが速くなります。

この部分なにか感じません?これ着物ですよ!
「端のたもとの初霞、江戸紫の曙染めや
みなかみ白き雪の富士、雲の袖なる花のなみ」
(絵を描こうとしましたが、巧くできないので断念)

主人公、夜明け前から賑わう日本橋の喧噪をよそに
ぼ~んやりとまどろんでいるに違いありません・・・
この着物が何かを示唆していませんか?

続く
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by yamamotoyk | 2008-03-20 21:54 | 三味線 | Comments(0)
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